イクメン万歳

 

先日とあるバラエティー番組を観ていた時のこと。その番組の企画で「今世間に向けて怒っていること」をテーマに街頭インタビューをしていました。観ていると可愛い赤ちゃんを抱いたご夫婦がなんか言ってる。

 

そんな可愛い子がいて、なに世間に文句とか言おうとしてんだ、と思いながらチャンネルを変えようとしたところ、ご夫婦の奥さんのほうから聞き捨てならない言葉が。

 

「イクメンがもてはやされる世間に怒ってます!」

 

おっ、なんだなんだ。ボクは自他ともに認めるイクメン予備軍だぜ。いったい何に怒ってるっていうんだ?

 

その奥さんによれば育児に忙しい女性の代わりに家事をしたりだとか、おむつを替えたりだとか、休日遊びに連れて行ってやったりだとか、要するに育児に協力的な男性をイクメンなどともてはやすが、そもそもそんなことやって当たり前だし、女性が同じことやってもだれも褒めてくれないのに不公平だ!とのこと。

 

なるほどそりゃそうだ。ボクはたぶん自分の子供可愛さと溢れる好奇心で育児を楽しめる自信があるが、そういった男性を好意的に見てくれる世間はたしかにやりやすいなと思う。

 

ところでこの「イクメン」という言葉、誰が言い出したのか正確にはわかりませんが、日本大百科全書(ニッポニカ)によれば2007年ごろから女性雑誌やウェブサイトで使われだしたとのこと*。ただし広く知れ渡ったのは2010年流行語大賞にノミネートされたころ。この2010年に何があったかというと「イクメンプロジェクト」なる厚生労働省(!)主体のプロジェクトが発足して、国家レベルでイクメン化を推進しだしたようです。

 

ただしこのプロジェクトの目的は、別に男性におむつ替えてもらおうとか授乳してもらおうとかではなくて、要するに育児休暇とりましょうね、ってこと。おそらくは女性の社会進出による労働人口の増加、ゆくゆくは配偶者控除撤廃とかを見据えていると思われる。

 

というわけなので本当は「イクメン=育児休暇取ってる男」というのが正しいのだろうけども、その言葉もポップさゆえに世間的にはただ単に「イクメン=育児好きな男」となってしまってる。ボクもイクメン予備軍とは自称しながら、別に育休をとるつもりはない。

 

そして結局のところ男性の育休取得率が大して上がるわけでもなく、イクメンという言葉だけが独り歩きして単なるいい男のスペックの一つになってしまった。官僚さま達のお考えはなかなかボクら平民には伝わらん。

 

あれ、なんの話だっけ?そうだそうだ、イクメンもてはやされる話だ。

 

ん、でも…それって悪いことかな?

 

基本的にボクら男ってみんなブーちゃんです。おだてられれば木に登ります。

 

おむつ替えるのうまいね。この子、あなたと遊んでるときはすごく楽しそうね。

なんて言われたら機嫌よく育児します。

 

イクメンってステキ!カッコいい!大好き!

なんて女性たちに言われたら、みんなイクメンになろうとします。

 

育児するのなんて当たり前。でもそんな当たり前のことが今までのブーちゃん男たちにはできてなかった。

それを賢い女性たちがおだてておだてて、やっと最近この当たり前のことができるようになってきたのではと思うのです。

 

おそらくあと10年もすれば、男たちもいよいよそれが当たり前だと認識するようになる。タバコ吸うことがだんだんダサくなってきてるように、育児してないなんてダサいという常識ができる。

 

そうか、本当のイクメンプロジェクトの首謀者(おそらくは女性)の目的はこれだったのか!ボクたちブーちゃんはまんまと掌で踊らされていたのか!それとも考えすぎか!

 

まぁそんなわけで世の女性の皆さん、もうしばらくはイクメンたちをもてはやしてやってくださいな。正しい世の中であるために(ΦωΦ)。

 

*「コトバンク」より

 

 

 

次回は天使のはなし「03.ヘパリンがない!」です