ボクが1秒動画を撮り始めたのと同じように、奥さんも日々の記録を日記につけ始めました。そう、いわゆるマタニティーダイアリー。
ネット検索なんかしてみるとマタニティダイアリーっていろんな種類が売ってるんですね。でも奥さんいわく、結局振り返ってみると親友からプレゼントされたこの1冊で十分だったというのが「マイマタニティダイアリー」(竹内正人著 海竜社)という本だそう。
この本の良い点は毎日、1日1日の成長について書かれているところ。
たとえば55日目は「まぶたが目をほとんど覆うようになりました」とか
219日目には「体温を調節するメカニズムが機能し始めました」とか。
ボクたちは不妊治療して、体外受精で、流産も経験して、不育症で…。本当に毎日を過ごしていくだけで大変な思いをしていました。
すっごく変な例えだけど、なんか悪魔的なやつ(デスノートのリュークみたいな)が毎日やってきて、1日1回トランプをひかされるような気分。カードの中には1枚だけジョーカーが入っていて、それをひいてしまうとアウト。ご破算。リセット。また最初からやり直し。無事ひかずにすんだらリュークは「あばよ、また明日な」って帰っていく。そして次の日も必ずヤツはやってくる…。
今日は何事もなく過ぎていった、でも明日は何があるかわからない。明日にはこの子の心臓は止まってしまっているかもしれない、またあの激しい流産の波がやってくるかもしれない…。
奥さんが妊娠したと分かったその日から、ボクたちは毎日毎日不安でたまらなかったのです。こんな毎日が280日も続くなんて、気が遠くなるような話だったのです。
でもこの本を読んで日々おなかの中で起きている変化を想像してみると、そんなに悲観的になることはないことに気づきます。
マタニティライフはジョーカーゲームを280回繰り返すことじゃない。
1日何事もなく過ぎていったら、その1日分、おなかの子は大きく、しっかりしていくんだ。少しのことではへこたれなくなっていくんだ。1日1日、その命は強くなっていくんだ。
だから今日を越えれば明日はもっと安心できる。明日を越えれば明後日はもっと安心できる。
だからそんなに不安に思うことない。1日何事もなく過ごせたら、ものすごく喜んでいい。
出産の日が1日近づいただけじゃなくて、元気に産まれてくる確率がまた少し上がったということだから。
ただしこの本には一つ致命的とも言っていい、大変大きな問題点があるのです。それは…
基本的には奥さんの日記なので、ボクが読むことはできないこと(;^ω^)。
というわけなので奥さまと一緒にマタニティライフを頑張りたい旦那さまには同じものをもう1冊か、似たコンセプトの有名な本がありますので、こちらを買ってあげてください(ΦωΦ)。
次回は天使のはなし「03.ヘパリンがない!」です
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