32.不妊カウンセリング

 

不育症検査の結果を待つこの時期、実は奥さんは職場との関係にもひどく悩んでいました。

最初に不妊治療をカミングアウトしてから2年近く、職場的にもいよいよ扱いが難しくなったのかもしれない。妊娠というデリケートな問題に対する女性同士ならではの微妙な歪みが出てきたのかもしれない。奥さんにとって職場は全く居心地のよい場所ではなくなっていました。

 

流産、不育症、職場。奥さんのストレスは大きくなり続けていました。このままだと押しつぶされてしまいそうに見えました。

 

そういえばボクたちの通っているクリニックには不妊カウンセラーの資格をもった専門の看護師さんがおられたため、希望すればカウンセリングが受けられるようになっていました。

 

カウンセリングって日本ではあまり一般的ではないけど、外国映画なんかではよく見ますよね。なんかリクライニングチェアーに患者が寝そべって、向こうのほうに座ったカウンセラーかセラピストみたいな人に延々なんかの愚痴を話しているような。一方的に話すだけだったらぬいぐるみにでも壁に向かってでもいいような気がするけど(笑)、やっぱり人に向かって話すことが大事だからこういうサービスが成り立っているわけですね。

 

実はボクは仕事の関係で一度だけ、産業カウンセラーの講習を受けたことがありました。その時に学んだことはカウンセリングとは“聞く”仕事であるということ。決して“悩みを解決する”仕事ではないこと。

 

普通にしてても聞き上手な人っています。この人に話すと気持ちいい、どんどん話したくなる、余計なことまで話してしまう(笑)。それってちゃんとした“聞く”技術があるわけです。余計なことを言わない、相槌が絶妙、質問が的確。その技術をしっかり習得した人がカウンセラー。さらに不妊治療の専門知識もある人が不妊カウンセラー。

 

奥さんはきっと誰にも言えずに一人で抱え込んでしまっていることがあるんだと思う。

不妊治療のことも、職場のことも、たぶん…ボクのことも。

誰かに話したほうが、聞いてもらったほうがきっといい。

 

ボクは奥さんに不妊カウンセリングを受けることを勧めました。

 

 

 

33.不妊カウンセリング2」に続く 

 

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