35.プロテインS欠乏症

 

いよいよ訪れた不育症結果の日。診察室では先生が採血結果をみながら説明してくれました。

 

「えーっと、これとこれとこれとは正常値ですね。これは正常範囲ギリギリだけど、まぁいいでしょう。で、ここです」

 

ムムッ!?

 

「プロテインS活性という値が正常範囲より低いです。これはプロテインS欠乏症といって、妊娠すると血が固まりやすくなり血栓ができやすくなる病気です」

 

…やっぱり不育症だった。

 

「今までの2回の流産が血栓によるものかどうかはわかりませんが、プロテインS欠乏症があると流産のリスクが高くなるのは確かです。次からは血栓ができにくくなるようなお薬を使って対応していきましょう」

 

その後ボクたちは、プロテインS欠乏症にはアスピリンやヘパリンを使った治療法が大変有効であること、ヘパリンは1日2回自己注射する必要があるので、後日そのトレーニングを受ける必要があることなどを聞いて帰りました。

 

 

あぁ、ボクたちが不育症である確率は36%だったのに*。またまた低い確率にあたってしまった。なんてこった。

 

飲み薬くらいならいい。でも自己注射は大変だ。しかも妊娠期間ずっとだ。排卵誘発剤みたいな数日で終わるのとはわけが違う。

 

でも…いいように考えよう。

 

データ**によればプロテインS欠乏症で何も治療しないときの流産率は85%(!!)。でもアスピリン+ヘパリン治療をすると23%まで下がる。

すごい。劇的な効果だ。

ていうか85%って。そのまま何もしてなかったらおそらくまた流産していただろう数字だ。

 

不育症検査を受けてよかった。

勧めてもらってよかった。

ちゃんと治療法のある原因がわかってよかった。

 

とはいえ、それだってやっぱり奥さんからすれば…

不妊の原因は結局グレーなままだったけど、不育の原因ははっきりわかってしまった。自分の身体に原因があることがわかってしまった。

 

ショックだったと思う。そして次から始まる注射生活。本当に気が重い。

 

ちょうどこの日は年が明けて初めての受診でした。

街を歩けば厚着した親子連れがわんさか歩いてる。

子供がいるなんて、家庭があるなんて、当たり前のことだと思ってたのに。

 

あぁ、しんどいな。でも、どうか今年こそは。

そんな1年の始まりでした。

 

*「31.不育症

**「厚労研究班の研究成果を基にした不育症管理に関する提言

 

 

 

次は不妊治療記「36.ヘパリン自己注射」です


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