「天使のはなし」に続く新シリーズ「虹のこども」は、死産から1年後にお腹にやってきたココの弟の話になります。
死産後の妊娠。それは決して手放しで喜べるだけのものではありません。
またあんな事が起こったら、という恐怖があります。
ことあるごとにココがお腹にいた日々を思い出し、つらくなります。
前に進むこと、進もうとすることで、ココを置いてけぼりにしているような罪悪感があります。
それでもココを失った悲しみと、新しい子がお腹の中で育っていく喜びは微妙な関係性で共存し、少しずつ融け合って一つになっていきます。そしてボクたちにとってのココは、か弱い小さな天使から、一緒にお腹の子を見守り、時に弱気になるボクたちを支えてくれる、頼れる家族の一員へと変わっていくのです。ココは置いてけぼりなんかではなく、ボクたちと一緒に歩み、成長していく存在になるのです。
「虹のこども」はお腹の子の物語であると同時に、ココの物語でもあります。ボクたち家族みんなの成長の記録です。
そしてこの文章を書いている時点で、この物語の結末はボクたち自身にもまだわかっていません。今もなお、不安と祈りの日々は続いています。
どうか穏やかなハッピーエンドを迎えられますように。
読者の皆様には、今後もあたたかく見守っていただければ幸いです。
次回は虹のこども第2話「紹介状」です