11.それでも怖い

 

毎日のヘパリン注射、軽いマタニティーヨガや散歩、たっぷり寝る、ストレスを溜めない。理想的に順調なマタニティーライフを送る奥さんのおなかはどんどん大きくなり、ついに妊娠7か月を迎えました。ポコポコとした胎動、ドクンドクンと力強い心音。べべは元気でいることを毎日ボクたちに教えてくれていました。

きっともう大丈夫。先生もものすごく慎重に診てくれているし、今度はきっとうまくいくはず。

 

それでも…怖い。

 

ココが亡くなってから気持ちの拠り所となったのは、やっぱり同じような体験をした人の話で、ボクたちは天使ママさんのブログをたくさん読んでいました。10週、22週、39週…多分、天使ママになった週数でブログを並べてみたら40週まで全部の週数が揃ってしまうんじゃないだろうか(もちろんボクのブログもそのひとつになる)。

 

理由もさまざま。初期流産、突然の子宮内胎児死亡、染色体異常、前置胎盤、重度の障害のための人工死産…。

 

要するに絶対大丈夫な時期なんてない。10週の壁だの安定期だの臨月だの、統計的には一つの安心材料なのかもしれないけど、それでも悲しいことは起こるときに起こる。それはボクたちが一番よく知っていることだ。

 

だからボクたちはこの時期、もう天使ママさんのブログを読まないようにしていました。この時のボクたちに必要なのは誰かと気持ちを分かち合うことじゃなかった。奥さんとボクとココで心穏やかに、じっとじっとべべを大切に見守ってやることでした。

 

でも当のべべはそんな心配をよそに、平気で寝坊してボクたちを不安にさせるし、かと思えば夜中じゅうボコボコと動いて奥さんの安眠を妨害していました。空気読めよとは言わないが…とりあえず親の気なんか知らないらしい。なんだか先が思いやられるなぁ。

 

 

 

12.ココの部屋」へつづく