出来すぎた一日のはなし

 

天使ママさんたちと違って、ボクたち天使パパはお互いの悲しみを共有しようとなんてしない。たぶん多くの人はそんなこと思いつきもしないと思う。

 

そもそもボクたち男同士は、普段から飲んで話している時でも悩み事相談なんかしないし、胸の内を打ち明け合うこともまずない。なぜないのかなんて聞かれても困ります。だってそうしたいと思わないんだもの。

 

それでもボクたちだってやっぱり悲しい。だから天使パパは、それぞれ自分なりの悲しみとの向き合い方を持っています。

 

ある人は仕事に打ち込むことかもしれない。

ある人は大酒を飲むことかもしれない。

ある人は何度も名前を呼んでやることかもしれない。

 

ボクの場合のそれは、自分の心に触れる音楽を聴いて、1人で涙を流すことでした。

 

そんなときよく聞いていたアーティストさんのライブに、ある日初めて行くことができました。何度も聴いて、何度もあの子を思い出して、何度も泣いた曲たち。そうやって自分なりに悲しみと向かい合っていったことで、今また少しずつ前を向くことができている。ありがたいな。

 

その日はあの子が産まれて、ちょうど500日目の節目の日でした。

すばらしいライブに感動して外に出ると、空には満月が出ていた。満月の周期は29.5日だから、たぶん17回目の満月なんだろう。あの日と同じ、やたらと明るい夜空の下を奥さんと手をつないで帰りました。

 

出来すぎた一日の、とりとめのないはなしです。

 

 


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次回は「亡くなった子の写真」です