ささやかな記録

 

「子供たちは精子提供者を家族だと考えているか?」

 

このTEDトークは社会倫理学者のヴィーラ・プロブーストによるものです。彼女は精子提供によって子供を授かった家庭や、そうして生まれた子供にインタビューをすることで親や家族のあり方を考察しています。そして彼女はこうした「伝統的」ではない家族であっても、必要なのは温かい関係性であり、その家族自身で物語を作り上げていくことが重要だと説きます。

精子提供、養子縁組、代理母。いろんな家族の形があっても、やっぱり大事なのは温かい愛情なんだな。思わず「愛だろ、愛っ!」なんて懐かしいCMコピーを思い出してしまった(アラフォー以上じゃないとわかんないかも)。

 

で、たしかにこれもいい話なんだけど、ボクがちょっと感動したのはこの中に出てくる一つのエピソード。

 

「(子供に精子提供によって産まれたことを教えるために)あるカップルは本を作りました。1人の子供につき1冊ずつです。芸術作品とも言えるもので不妊治療中に考えたことや気持ちが書かれていました。病院の駐車券も入っていました

 

病院の駐車券。このほんのささやかな記録。でもいつかそれを見返してみると、長い長い待ち時間に耐えたこととか、停めた車の中で泣いたこととか、たくさんの不安とか期待とか、いろんな日のいろんなことを思い出すのかもしれない。

 

まぁボクたちのお世話になったクリニックには駐車券なんかなかったけど(笑)、ともあれそんなささやかな記録の中に、ものすごくがんばった自分、それでも子供が欲しいと願っていた自分が隠れていたりするんだろう。

 

できるだけ、いろんなものを残しておいたほうがいいかもしれない。そしていつかそれを見て、「あの時、本当によくがんばったな」って自分を褒めてあげられる日がくるといいですね。

 

トークの書き起こし(日本語)はこちらでご覧いただけます。

 

 

 

次回は「不安でたまらなくなったとき」です