心臓の穴

 

よかった。心臓の穴は、ちゃんと塞がってくれたらしい。

 

べべが「卵円孔開存」を指摘されたのは、NICUを退院してからしばらくした、4か月検診の時だ。心雑音が聞こえるからとエコー検査をしてもらって、それが判明した。「卵円孔」とは左右の心房の壁にある穴で、胎児期には必要だけど、本来は生まれてすぐに閉じてしまうものらしい。それが、べべの場合は閉じずに開いたままになっていた。

 

将来的にも開いたままだと、頭痛や脳梗塞のリスクが高まるといわれている。それでもほとんどはしばらくしたら自然閉鎖するし、発生自体もそんなに珍しいことじゃない。発生率は20%くらいだから5人にⅠ人。逆に言えば、残りの4人には発生しないということでもあるのだけど。

 

それでもあの腸の手術の時に比べれば、奥さんの切迫入院の時に比べれば、そしてもちろんココの時に比べれば、ボクの不安はずっと少なかったし、きっと大丈夫だろうと思えた。そして半年後の再検査で、心臓の穴は無事閉じているのが確認された。エコー室から出てきたべべは大喜びするボクたちを見ても訳がわからず、寝ぼけまなこでキョトンとしていた。

 

その再検査の日はちょうどココの2歳半の誕生日だった。それはただの偶然なのだろうか。それともやっぱり、ココがどこかで見守ってくれているということなのだろうか。